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カテゴリー「学習アドバイス」の検索結果は以下のとおりです。

第59回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(22)データを採る」

■過去問演習 → 志望校・受験校決定のデータに
■過去問演習実力測定シート

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■過去問演習の得点率データを取るべし

志望校の過去問演習の得点などのデータは、是非記録するようにしましょう。

専用の記録用紙を利用してもいいし、ただ単にルーズリーフやノートなどに記録をつけるのでも良いでしょう。
過去問ノート・赤本ノートなどを準備してもいいですね。

栄進予備校では「過去問演習実力測定シート」を配布していますので、在籍生は是非利用して下さい。

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これから冬にかけて受験予定校を煮詰めていくに際して、過去問演習の得点率のデータがあると、我々アドバイスをする側も受験校の相談やその時々の学習のアドバイスをする際に、より効果的且つ具体的なアドバイスをすることができます。

■過去問演習 → 志望校・受験校決定に反映させよう

当然のことながら、過去問演習を行うことによって得られた手ごたえは、最終的に志望校・受験校を決定する際の大事なデータになり得ます。

特に現役生の皆さんは全国模試の実施が終わった12月~2月までの時期でも、まだまだグングン実力が伸びることも珍しくありません。

例えば、「GMARCHレベルの大学」にこだわりがある受験生であれば、最終的に「合格の可能性が高そうな大学」を選んで受験するという選択肢もあります。

逆に、「ある特定の大学のためだけにある分野の対策の学習が必要だ」という場合、その大学がそこまでこだわりの強い大学でないのであれば、志望から外すという選択もあります。

(→第60回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(23)」に続く)

第58回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(21)合格最低点(2)」

■得点の調整はかなり行われている?

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例えば、大学入試センター試験では、原則として「同一教科間に20点以上の平均点差が生じ、これが試験問題の難易度の差によるものと認められる場合」に得点の調整が行われるということになっています。

センター試験はその性質上、なるべく得点の調整を行わず、「受験生の素点」をそのまま各大学の合否に反映させようとしている試験だと考えられます。

そのために、大学入試センター側は少しでも受験生の有利・不利がでないように、各科目の平均点に差が出ないように相当な配慮を行っているはずです。

しかし、現実には皆さんもご存じの通り、これだけの平均点差が出てしまうのです。

●2015年度 センター試験平均点
科目平均点/満点
【英語(筆記)】116.17/200
【英語(リスニング)】35.39/50
【数学Ⅰ】32.38/100
【数学Ⅰ・数学A】61.27/100
【旧数学Ⅰ】33.18/100
【旧数学Ⅰ・旧数学A】70.33/100
【数学Ⅱ】23.83/100
【数学Ⅱ・数学B】39.31/100
【旧数学Ⅱ・旧数学B】49.90/100
【国語】119.22/200
【物理基礎】31.52/50
【化学基礎】35.30/50
【生物基礎】26.66/50
【地学基礎】26.99/50
【物理】64.31/100
【化学】62.50/100
【生物】54.99/100
【地学】40.91/100
【物理Ⅰ】69.94/100
【化学Ⅰ】66.67/100
【生物Ⅰ】60.87/100
【地学Ⅰ】58.72/100
【理科総合A】57.77/100
【理科総合B】55.26/100
【世界史A】47.37/100
【世界史B】65.64/100
【日本史A】45.64/100
【日本史B】62.01/100
【地理A】51.40/100
【地理B】58.59/100
【現代社会】58.99/100
【倫理】53.39/100
【政治・経済】54.79/100
【倫理,政治・経済】59.57/100
※科目平均点は大学入試センター発表(得点調整後の数値)

「得点調整」を行う基準が厳しい(=平均点差が出ないようにかなり配慮していると思われる)」センター試験でさえ、これだけの平均点差は生じてしまうのです。

ということは、単純に考えれば各大学の個別入試では、もっと大きな平均点差が生じている場合が多いように考えられます。

だからこそ、個別の大学では選択科目間の平均点差を何らかの「得点調整」措置によって調整していると考えられるのです。

■合格最低点は参考になる!?

このようにいうと、「合格最低点はあまり参考にならないのでは?」と考える人もいるかもしれません。

実際にそのようにいう指導者の方もいますが、私は「合格最低点はかなりの程度は参考になる」と考えています。

その理由の一つが、繰り返しになりますが、得点の調整が行われるのはあくまで「選択科目」であることがほとんどだからです。

得点の調整が一部の科目だけの場合であれば、総合点の一部に調整が入るものの大幅な点数の修正が行われるわけではありません。

その上、「もともと配点が分からないので、自分が算出した得点にある程度の誤差があるのも承知の上」であることも考慮すると、得点の調整などによる素点とのズレはそう大きくない場合がほとんどだと思われます。

つまり、これまでの受験指導の経験を通しても、一般に大学が公表している合格最低点を“大体の”目安に考えて、十分な合否見込の判断ができるように感じています。

■横並びの出来具合に着目する

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とはいっても、一部の大学においては「公表されている合格最低点」が、「実際の素点」と大きく乖離していると思われる場合もなくはありません。

そこで皆さんに意識してもらいたいのが、「横並びの出来具合」なのです。

ここでいう「横並びの出来具合」というのは、一般に同等レベルのランクとされている他大学の合格可能性とのバランスを考えてみる、ということです。

例えば、「MARCHレベルの大学の過去問をやってみたけれども、軒並み合格点に全然届かない。でも、その中でもX大学のY学部だけは全然余裕で合格点が取れちゃうんだけど」という場合を考えてみて下さい。

もちろん、X大学Y学部以外は「合格点に僅かに足りない」という印象で、X大学Y学部だけが「合格点を少し上回れそう」ということであれば、同じようなレベルの大学の中でもX大学Y学部が特に合格の見込が高い、という見方をしていい場合が多いでしょう。

しかし、同じようなレベルの大学と比べても、著しくX大学Y学部だけが突出して出来るという場合は、X大学 Y学部の合格最低点に大きな調整がかかっていると考えるべきです。

(さらに下のレベルの大学も合格が微妙なケースなどは、なおさらそのように考えられます)

つまり、多少の相性はあるにせよ、同レベルの他の大学でも同じように合格点を上回れるようなスコアが取れているかどうか、それが当該志望校の合格の見込を考えてみる際にも参考になるということです。

■本番で1点でも上乗せするためにベストを尽くす

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配点が完璧には分からなければ、自分の得点も明確には分かりません。

また、合格最低点も明確には分かりません。

しかも、仮にそれらが明確に分かったとしても、「350点満点で毎回コンスタントに20点は上回っているな」などというようにかなりの余裕がある状況でない限り、結局皆さんの心情としても「安心」などはできないのです。

・「合格点にまだまだ足りていない人」→ これなら現実的には今のままでは厳しいな
・「合格可能性圏内に入っている人」→ これなら合格の可能性はあるな
・「合格点をかなり上回っている人」→ これなら受かりそうだな

なので、細かなところを考え込みすぎても、あまり得なことはありません。

それ以上のシミュレーションを気にし過ぎるぐらいならば、本旨に戻って「1点でも多くとるためにはどうしたらいいのか」に時間と労力を割いた方が、受験生としては何倍も賢い選択だと私は思います。

(→第59回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(22)」に続く)

第57回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(20)合格最低点(1)」

■合格最低点(合格最低ライン)を調べる
■得点調整・偏差値換算・独自換算 → 合格最低点は「素点」ではない場合も多いので注意

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合格最低点・合格最低ラインは、入試戦略を立てる上で非常に参考になる数値なので、公表値・推測値などが分かっている場合は、必ずチェックしましょう。
(→→第53回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(16)解く前の情報収集」も参照)

ただし、この合格最低点ですが、単純に各科目の点数(素点)の合計ではない場合も多いので注意が必要です。
(合格最低点に小数点以下の表記がなされている場合があるのはそのためです)

「偏差値換算」「得点調整」「標準化」「独自換算」など名称は様々ですが、特に「選択科目間での平均点や得点分布の違いから生じる有利・不利を是正するための措置」であると考えて差し支えありません。

例えば、受験科目の一部が「日本史・世界史・政治経済・数学ⅠAⅡB」から1科目選択の大学があるとします。

仮に、入試の結果、各科目の受験者の平均が以下のようになったとしましょう。
●日本史:72点(100点満点)
●世界史:45点(100点満点)

すると、日本史選択のA君が75点、世界史選択のBさんは65点だとした場合、どうでしょう?

皆さんの心情としては「A君は平均点をほんの少し上回っただけだけど、Bさんは平均点を20点もオーバーしている。Bさんの方がすげぇ!!」と思うでしょう。

しかし、点数(素点)だけで合否を判断すると、A君の方がBさんよりも10点高いということになってしまいます。

これでは選択する科目によって大きな有利・不利が生じてしまい、入学試験としてはよろしくありません。

そこで、「平均点が高い科目は点数の調整を行って点数を下げ、平均点が低い科目は調整を行って点数を上げる」ことによって、平均点の異なる選択科目の得点を(比較的)公平に比べることができます。

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「偏差値換算」という場合には、選択科目間などでの難易度による有利・不利をできる限り少なくするために、対象となる科目の得点を偏差値に換算し得点化して、その修正された得点を合否判定の得点にするというものです。

得点調整というのはそもそもが「不公平を無くすためのシステム」であるので、得点調整が行われた結果「ある特定の人たちだけが著しく不利益を被る」ということは心配しないでいいでしょう。

むしろ、得点調整が行われない場合の不利益の方が大きいと思われます。

■どのような調整がなされているのか?

「独自換算」という場合をするときは、実際の点数(素点)に、大学側が独自の基準で計算式を用いて合否決定のしやすい数値に換算しています。

過去問・赤本などに「合格最低点は標準化後の点数です」などと記載がある場合は、このように何らかの換算がなされている得点となります。

具体的にどのような換算が行われているのか気になるところです。

しかし、それぞれの大学側が点数の調整を行う基準・行う場合の方法・計算式などが分からないため、我々には分かりません(受験生全員の実際の得点も分かりません)。

では、このような合格最低点をどのように参考にすべきでしょうか。

(→第58回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(21)合格最低点(2)」に続く)

第56回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(19)自己採点の仕方」

■過去問・赤本の得点の算出法
■過去問の配点は非公表の場合が多いが、得点率は毎回出してみるべし

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1年分の問題の答え合わせが終わったら、得点率を出してみよう。

各科目内の配点については公表していない場合が多いが、そのような場合でも単純に設問数(例えば30問)と正解数(例えば18問正解)のみで「18/30=60%」とカウントするのではなく、おおざっぱでいいので配点の予想を行って配点してみよう。

配点の予想は大学によってまちまちで、かなり予想しやすい大学もあれば、予想しにくい大学もある。

問題数の多い大学、マーク選択式問題の多い大学、各科目の満点が低い大学(例えば早稲田大学など)は、配点の予想がしやすい。

ただ、配点の予想が難しい場合は、どんなに時間をかけて考えたところで、その配点が正しい保証も全くないので(時間のムダ)、あくまで大まかな予想でいいでしょう。
(後述しますが、そのような場合は“厳しめ”に得点を出してみるのがおススメです)

■具体的な点数の出し方

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全問がマーク・選択式の場合は、配点が予想しやすい。

【例1】マーク50問
満点が100点なのであれば、「1問=2点」である可能性がかなり高い。

【例2】マーク40問
大問ごとの設問数と、問題の内容によってキレイに配点が予想できる場合が多い。例えば、英語であれば発音・アクセント・文法・語法系の問題は配点が低め、長文の読解問題・2つのマークが両方合ってて得点の整序問題(並び替え問題)などは配点が少し高め。
3点×20問=60点、2点×20問=40点、合計100点

【例3】「マーク選択問題」より「記述式問題」の方が配点が高い可能性が多い
記述20問×3点=60点、マーク20問×2点=40点、合計100点

【例4】全部で60問の場合
基本は1問2点で、一部の問題が1問1点である可能性が高い。
そこで、一部の明らかに配点が低いと思われる問題が1点だと思われるが、そのような問題が20問ピックアプできるといい感じになる。
例えば国語であれば「漢字・文学史・慣用句・四字熟語・古文単語・古文文法」など配点が低そうな問題が1点扱いの可能性が高い。
1点×20問=20点、2点×40問=80点、合計100点

【例5】全部で35問、満点が40点
満点が40点で、設問が35問であると、「基本1問1点、5問だけ2点の問題がある」という可能性が高い。
一部の記述式の問題など配点が高そうな5問ピックアップし、それらを2点扱いとする。

■おススメの得点算出法

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上記のケースのような考え方を参考にして、さっと大体の配点が出そうなときは出してみるべきなのですが、「なかなかキレイに配点が出ない場合」「配点を考えるのに時間がかかりそうな場合」「合格可能性を考えたい場合(特に安全校・滑り止めにしたいと思っている大学)」には、以下のような得点算出法がおススメです。

結局、どんなに予想をしてみたところで、予想の配点が実際の配点であるかどうかは分かりません。

また、配点の振り方によって100点満点のうちの5点~10点は簡単に変わってきてしまうものです。

であれば、「実際の得点は分からないけど、どんなに低くてもこの点数を下回ることはないな」という点数を出してみるというのがおススメです。

例えば、「基本は1問2点で、一部の問題が1問3点だな」という入試問題であれば、「間違えた問題はすべて1問3点扱いにして100点満点から減点法で点数を出してみる」という感じです。
(ただし、現代文の漢字問題など「この設問は明らかに1問2点」というのがかなり固い場合はマイナス3点ではなくマイナス2点でもいいとは思います。微妙な問題についてはすべて1問につきマイナス3点する、という意味です)

このようにして算出した点数はかなり厳しく見積もった点数となるはずです。
「本当の点数はもう少し高いと思われるが、この点数を下回ることだけは絶対にない」という点数と考えていいでしょう。

とくに安全校(滑り止め)の大学などは、このような採点法をしてもしっかりと合格最低点を上回っているという状況を目指したいです。

文系の科目であれば英語・地歴公民は比較的予想しやすいですが、国語などは点数の予想がしにくい場合がいいので、この方法がおススメです。

(→第57回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(20)」に続く)

第55回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(18)解答の確認と分析」

■ロスタイムを取ってじっくり考える

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過去問を解く際には、「解答時間・問題の分量」を痛切に意識するためにも、初めてであっても、「解答時間をしっかりと守って最高の点数を目指して解いてみる」ということをおススメしました。

しかし、最初はどうしても「時間が足りなくて解ききれない」「もっと時間があればじっくりと考えられたのだが、時間がないので深く考えられなかった」ということも多いでしょう。

そのような場合には、「もっと考えたら点数は伸びそうだけど、解答時間が終わってしまったから解くのも終了」としてしまうのではなく、もっと時間が必要なのであれば、「本来の解答時間内で最高の点数を目指して真剣に取り組む」のとは別に、「気の済むまでいくらでもロスタイムを取って考え抜いてみる」というチャレンジは是非ともしてみてほしいのです。

制限時間内に最高の点数を目指してチャレンジするのとは『別に』、時間を取って考え抜いてみるということです。

その作業を通して、
●「現状の実力で何点見込めるのか」
●「潜在的には何点ぐらいまではイメージできそうなのか」
●「出来なかった問題は知識がなくて解けなかったのか、それとも時間がなくて解けなかったのか、考え方のアプローチが間違っていて解けなかったのか」etc
●「知識がなくてできなかった問題は、なぜその知識を自分はもっていなかったのか、難しい知識?基本的な知識?これまでに学んだ知識?これまでに学んだことのない知識?知っているべき知識?知らないのも無理はない知識?」etc
●「時間がなくてできなかった問題は、なぜ時間がなかったのか。他の問題で時間を使いすぎたから? 解き方のアプローチが悪かったから? 傾向を知ったうえで何度か練習すれば改善できそうなのか? 解き慣れるだけでは改善できそうもない?」etc
などなど、様々なことを考えられるのです。

「解答時間内に真剣に解く」こともとっても重要ですが、「解答時間をオーバーしたとしてもしっかりと考え抜く」ということをしないと、過去問の演習を通じて今後の学習に生かす情報を得ること(これこそ過去問の研究!)ができません。

■解答・解説とにらめっこしてよく答え合わせをする
■場合によっては授業テキストや参考書などを紐解いて理解に努める

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気の済むまで考え抜いたら、解答・解説を確認しましょう。

一般に問題集などに比べたら過去問・赤本の解説はあまり詳しくないので、解答からさかのぼって自分で解答の根拠を探ってみたり、場合によっては授業テキストや参考書などを紐解いての確認も行うべきです。

もちろん、解答の確認に際しては、間違っていた問題だけでなく、合っていた問題もしっかりと確認すべきです。
(詳細は→「第26回 学習アドバイス『インプット学習のポイント(3)』」も参照)

(「気の済むまで」とはいいましたが、ダラダラと考えていても時間の無駄になってしまうので、しかるべき時間を考え抜いたら、どこかでさっと切り替えて「解答・解説の確認」をしっかりと行うことに時間を費やすのも大切です)

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(→第56回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(19)」に続く)

第54回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(17)問題の解き方・タイムマネージメント」

■解く前に問題の全体像を眺める → 試験時間と形式・分量をざっと把握する
■大まかな時間配分のシミュレーション・タイムマネージメント

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ここからは実際に問題を解いてみます。

その際には、「いきなり問題を解き始める」のではなく、まずは問題の全体像を眺めましょう。

大問が何問あるのか、それぞれの大問がどのような内容なのか、設問数はどれぐらいあるのか。
そして、大体の時間配分をイメージしたいです。

もちろん、最初は詳細な設問の内容や傾向が分かってないので、時間配分も“予想”によるところが多いのですが、それでもしっかりと意識した上で臨むのとそうでないのとでは雲泥の違いがあります。

(最終的には問題自体の難易だけでなく、「時間との戦いという難しさ」が大学によってはあるからです)

■まずは解答時間内で真剣にチャレンジしてみる

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「もっと時間があれば得点できた」「時間の掛け方を間違えた」という声をよく耳にしますが、時間配分も練習のうちであり、「制限時間の中で最高の得点を取る(力を出し切る)」トレーニングも過去問による演習の目的の一つです。

当然、初めて問題を解く際にも、「時間はどれだけかかってもいいや」ではなくて、しっかりと解答時間を意識して、解答時間内に最高の得点が得られるように真剣に取り組んでみるべきです。

■大問ごとに分けて解答するのもあり
しかし、過去問の演習はしっかりと行おうと思えば相当な時間が掛かります。

解答時間の90分でしっかりと解いてみる。
解答時間とは別にロスタイムをとって解ききってみる(後述)。
解答・解説を確認する。必要に応じて授業ノートや参考書も参照する。
最後に付随の学習を行う。(例:英語であれば長文の全訳確認など)

場合によっては、例えば英語1科目の1年分の過去問をやるだけで、その日の勉強時間がすべてつぶれてしまうなんてこともあるかもしれません。

受験勉強の途上であればあるほど、そのような傾向が強くなってしまうのは避けようがありません。

しかし、だからこそ早め、遅くとも夏明けの9月からは、少なくとも安全校(滑り止め)の過去問の演習&研究は少しずつ行っていくべきだと、口を酸っぱくして言っているのです。

なので、ゆくゆくは大問ごとに分けて、また日をまたいで解いてもいいと思うのですが、その場合でも「大問ごとの時間はちゃんと記録しておく」べきです。

また、「大問ごとに小分けにして解く」だけではなく、「全体をまとめて制限時間内に解く」という練習も絶対に必要なので、そのことは頭に入れておいて下さい。

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(→第55回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(18)」に続く)

第53回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(16)解く前の情報収集」

■受験科目と配点をチェック

これから過去問を解いてみるにあたって、「受験科目と各科目の配点、合格最低点・合格ライン(公表している場合)」をチェックしましょう。

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特定科目の配点が他の科目より高い場合、その高配点科目がポイントになるのは言うまでもありません。

例えば、英語150点、国語100点、地歴公民100点という配点の大学であれば、英語で5割しか取れない場合の失点は-75点です。

それに比べて国語や地歴公民が5割しか取れないということであれば失点は-50点にとどまります。

最終的には各科目の内訳はともかく、合計350点満点のスコアで合否が決まるので、25点の差というのは非常に大きいのです。

受験戦略上も、高配点科目は「得意科目」とは言わないまでも、「苦手科目」には絶対にしたくないところです。

■合格最低点・合格ラインをチェック(公表されている場合)

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この「合格最低点」を意識しないで過去問を解いている受験生は皆さんが思うほど多いものです。

皆さんは自分が受験予定の大学の合格最低点(と近年の変動状況)をそれぞれちゃんと把握していますか?(一部の公表されていない大学は除く)

とりあえずは65~70%が平均的なラインだと考えて下さい。

合格最低ラインが70%を超す大学は「問題が易しめなんだな」と考えて下さい。
特に75%を超すような場合は「問題が易しいから高得点が必要なんだな」と考えて差し支えないと思います。

逆に、合格最低ラインが65%以下の大学は「問題が難しめ」ということになり、 60%を下回るような場合は、「問題が難しいからラインが低いんだな」ということになります。

この合格最低点は偏差値換算などが行われており、いわゆる「素点」ではないことも多いのですが(詳しくは後述の予定)、そうであっても受験戦略を練るにあたっては非常に大切な目安となる情報です。

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(→第54回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(17)」に続く)

第52回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(15)総合編(8)」

■苦手科目について(2)
■3科目型であれば、2科目のメドを立てたい

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志望校の過去問を解いてみて、志望順位が上の大学であればあるほど、なかなか最初から合格点を取るのは難しいものです。

前回の学習アドバイスで言及した「合格への手ごたえ」であればいざ知らず、「今受けたとしてもまず合格は無理だな」と思うのが一般的なところです。

受験科目の一つも合格点に達していない(と思われる)、なんてことももちろん珍しいことではありません。
(なので受験生の皆さん、絶望する必要なんてありません)

ところが、過去問等の傾向も踏まえ、自分にとって課題となる学習を戦略的に進めた結果、ある科目(一番得意な科目である場合が多い)で合格ライン前後の得点が取れるようになります。

この瞬間は、それが第一志望の大学の問題であればあるほど、結構感慨深いものです。
心に「合格ったかも!!」という文字が躍ることでしょう。

実際の志望校の入試問題の過去問で、そのようなスコアをマークできたということは、まぎれもなくこれまでの学習の努力の賜物なわけです。
まずは思いっきり喜んで、今後の学習のエネルギーにしたいものです。

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しかし、ここでも「勝って兜の緒を締めよ」です。
客観的にみて、1科目が合格点に達したところで、現実的にはまだまだ合格には至っていないのです。
むしろ、現実としては総合的には不合格であるはずです。

「厳しいことを言うなぁ」と思うかもしれませんが、ここで気を抜いてしまう受験生が思いのほか多いのです。

私立型で受験科目が3科目としましょう。
1科目で合格点が見込めても、受験の結果はほぼ不合格です。
少なくとも2科目で合格点オーバーが見込めて、初めて総合的に合格の見込も立って来るものです。

現実的には、合格ラインが70%だとすると、
「得意の科目で75%、抑えの科目で70%、苦手な科目で65%」
「得意の科目で80%、抑えの科目で70%、苦手な科目で60%」

などのように、科目によって目標点・想定点に差があることの方がむしろ普通なのです。

■最終的な苦手科目は、得意科目でカバーできる

●得意科目は「合格点+α」までを見据えた戦略を立てよう!
●苦手科目は、合格点に足りなくても全体で合格できる戦略を立てよう!

注意してほしいのは、上記の得点率だと総合で70%ギリギリという状況なので、合格を確実にしたいのであれば、さらに上乗せを図りたいのです。

逆に、安全校(滑り止め)であれば、合格ラインが70%だとして、
たとえば「得意科目で75~80%、抑えの科目で75%、苦手科目で70~75%」
つまり、「一番厳しい科目でもギリギリ合格点は取れるかな」という状況を目指したいものです。
(注意:あくまで、細かな数値はイメージです)

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(→第53回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(16)」に続く)

第51回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(14)総合編(7)」

■苦手科目について(2)
■弱点科目・弱点分野こそ伸びるポイント

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80点の科目でさらにあと+10点することよりも、50点の科目であと+10点することの方が、普通は簡単で確実性も高いはずです。

そこを「好き嫌い」「苦手意識」で目をそらしていませんか?

一般に「受験生の夏明け(9月)~」は、苦手科目をこそケアすべきです。

逆に、「直前期(冬)」になってしまうと、残された時間もわずかであるので、苦手科目をケアする時間もないですし、効果も見込めません。

また、志望校合格のための戦略をもって学習を進めている受験生であれば、「対策を講じることによって克服できる弱点」は冬までに克服を終えているべきです。

すると、当然ながら冬、直前期には「苦手科目の克服」よりも、「得意科目を伸ばす」ことに時間を割くべきです(+直前で対策が効くもの)。

最後に受験の合否を決するのは入試科目の「総合点」となります。

英語150点、国語100点、地歴・公民100点の合計350点の大学であるならば、その350点満点で合否が決まるわけで、その350点満点をベースに1点でも高める努力をしているのです。

もちろん、最終的には一人一人の学力の状況と志望校の入試問題のレベルと傾向との相性によっても異なるので、最終的な対策のポイントは一概にはいえません。

例えば「配点25点の古文は半分しか得点が見込めないので古文で-12点。配点100点の日本史は6~7割の得点率なので、そこで-40~-30点。古文はあとは3~5点伸ばせるかどうかだが、日本史はまだまだアベレージで10点、20点と伸ばせるので今後の学習はそこを重点的に行おう」という大学もあれば、また違ったポイントが課題となる大学もあることでしょう。

つまり、一番大事なのは、そのような「戦略を持った学習が行えているかどうか」、その土台である「志望校の入試問題の研究ができているかどうか」「自分の学習課題をしっかりと把握できているかどうか」ということです。

■まずは「点数」よりも、「合格への手ごたえ」を感じたい

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入試の過去問の研究を始めるようになって、最初に意識したいのが、「合格への手ごたえ」です。

世界史の過去問を1年分やってみた。
点数的には3~4割ぐらいしか取れなかった。
でも、正解できなかった6~7割についても、授業でやったことばかりだったので、復習&定着をやれば7~8割は取れそうだ。
入試まであと5か月あるんだから…これはいけそうだ!

というような感じです。
実際の点数よりも、今後の「手ごたえ」の方が最初は大事です。

4割しか取れなくても、7~8割の手ごたえがあるのであれば、まずは十分ですし、皆さんのモチベーションもきっと上がるはずです。

しかし、5割の得点が取れても、6~7割を今後取れるようになる自信がまったくない、イメージもわかないし手ごたえももちろんない、という状態では心配ですし、なにより皆さんのモチベーションも上がらないでしょう。

この「合格への手ごたえ」と「モチベーション」、これらを感じるということだけでも、早期に過去問をやる大きな意義となるはずです。

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(→第52回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(15)」に続く)

第50回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(13)総合編(6)」

■苦手科目について(1)
■弱点科目・苦手分野の3認識

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●その1 ―― 本格的な受験勉強の序盤戦 ――

受験勉強の序盤戦においては、

「好きな科目=勉強する科目=得意な科目」
「嫌いな科目=勉強しない科目=苦手な科目」

であることが多いものです。

しかし、そうであるならば「勉強していない → できない → 苦手」というのはある意味では当たり前のことであり、「真の意味での苦手科目」ではないともいうことができます。

この学習アドバイスにおいては、このような科目は「苦手科目」なのではなくて、「ただ単にやっていない科目であるだけ」だと位置づけます。

この手の「苦手科目」は、一日も早く克服するための具体的な努力を行って下さいね。

●その2 ―― 本格的な受験勉強の中盤戦 ――

科目によっても異なりますが、基本的に受験勉強の序盤は、それまで学習を行っていなかった科目・分野は、「やればやるほど伸びる」と感じることが多い時期です。

乾ききったスポンジがどんどん水を吸収するように、君たちも学習した内容をぐんぐん吸収し、「分からなかったことが分かるという楽しみ」を感じる受験生も少なくないことと思います。

そのような中で「勉強をしてもなかなか伸びない科目・分野」というものが出てくるかもしれません。

相対的に苦手な科目という意味では、総合偏差値70の受験生であっても比較的に
苦手な科目というのはあるわけです。

つまり、「これまでちゃんと勉強を行ってきたけれども、その結果としても他の科目に比べて苦手な科目」こそが、真の苦手科目であると皆さんには考えてもらいたいのです。

後述しますが、このような苦手科目を夏明けの9月~冬までの期間を使ってしっかりと(総合点の足を引っ張らない程度まで)克服したいものです。

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●その3 ―― 本格的な受験勉強の中盤戦~後半戦 ――

そして、3つ目の苦手科目の認識は、「志望校の過去問と合格最低点の裏付け」を伴った上での認識です。

例えば、極端な言い方をすれば、「全国模試で思うように得点できない」「授業テキストの問題がなかなかできるようにならない」「やっている問題集の正答率が上がってこない」など、その科目を苦手だと感じるかもしれません。

しかし、志望校の過去問を解いてみて、コンスタントに合格点が取れる(または、総合点で合格点+αが取れる可能性が高い)のであれば、その苦手は一日も早く克服すべき苦手ではありません。

ただし、逆のケースもあるので注意が必要です。
例えば、英語が一番得意な文系のA君がいたとしましょう。
英語は一番好きな科目だし、全国模試でも毎回一番成績がいい科目が英語です。

しかし、志望校の過去問を解いてみた結果、得意だと思っていた英語が足を引っ張っている、ということもあり得るのです。

つまり、「得意だと思っていた英語が、志望校の合格のためには一番の弱点になっている」「合格点をコンスタントにクリアできそうなのは、実は苦手だと思っていた国語だけだった」などということもあり得るのです。

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(→第51回 学習アドバイス「過去問・赤本の利用の仕方(14)」に続く)

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